束の考え方を使いこなそう

ポイント

A, B, C, … を通る曲線をいくつか組み合わせて作った新たな曲線もやはりA, B, C, …を通る。

このことは、条件があらわす真理集合を考えると理解しやすいと思います。

 

例題:京都大

 

例題:有名問

y=x+1…①, y=-2x+3…②, y=-3x-1…③について、①, ②の交点A, ②, ③の交点B, ③, ①の交点Cを通る円の方程式を求めよ。

 

A, B, Cを通る曲線を生成したいのですから、まず材料となるA, B, Cを通る曲線を作り、それを組み合わせましょう。

(y-x-1)(y+2x-3)=0 …④は、① ∨ ②ですから、A, B, Cを通ります。同様に、

(y+2x-3)(y+3x+1)=0 …⑤、(y+3x+1)(y-x-1)=0 …⑥もA, B, Cを通ります。

④ ∧ ⑤ ∧ ⑥ ⇒ ④+s×⑤+t×⑥ ですから、

(y-x-1)(y+2x-3)+s(y+2x-3)(y+3x+1)+t(y+3x+1)(y-x-1)=0 もA, B, Cを通ります。

あとはこれが円の式になるようにs, tを調整して、求める円の方程式が得られます。

これは題意を満たす円の1つ(十分条件)ですが、相異なる3点を通る円は唯一であるから必要条件でもあることを一言述べておくのがよいでしょう。